【山尾志桜里】氏のX投稿が国論を二分
高市早苗総理の「台湾有事は存立危機事態になり得る」とする国会答弁をめぐる論争が、元衆議院議員で弁護士の山尾志桜里氏のX(旧Twitter)投稿により再燃しました。
山尾志桜里氏は、答弁資料の開示を基に総理を批判した立憲民主党に対し、通常の国会論戦では「紙を読むな」と迫るにもかかわらず、中国問題で「紙を読め」と総理を縛ろうとする姿勢を「ダブルスタンダード」と指摘。この投稿は瞬く間に拡散し、日本の対中政策における「忖度」と「国会議論の自主規制」をめぐる議論を呼び起こしました。
論争の構図と【山尾志桜里】氏の主張
| 論争の焦点 | 野党(立憲民主党)の主張 | 山尾志桜里氏の反論 |
| 高市総理の答弁 | 官僚作成の「答弁しない」資料を無視した「個人的見解」であり、失言・暴走である。 | 閣僚に「自分の言葉で語れ」と追求してきた立憲の矛盾。中国問題でだけ**「紙を読め」は中国への忖度**をアシストする。 |
| 政策への影響 | 官僚統制下で安定した外交を行うべき。 | 中国に日本の国会レッドラインを設定させる筋合いはない。脱中国依存への政策を広げるべき。 |
批判の背景:立憲・つじもと氏の「官僚無視」指摘と【山尾志桜里】氏の反論
論争の発端は、立憲民主党のつじもと清美参院議員が12月12日に行ったX投稿です。つじもと氏は、開示された答弁資料に「台湾有事という仮定の質問には答えない」と明記されていたにもかかわらず、高市総理が独自の認識を示したことを「官僚無視」として批判しました。
これに対し、山尾志桜里氏は直後につじもと氏の投稿を引用する形で、立憲民主党が長年掲げてきた「閣僚は官僚作文を読むな」という主張と、今回の「中国関連だけは官僚作文に縛られろ」という要求の致命的な矛盾を突きました。
【山尾志桜里氏の投稿(要旨)】
「大臣には『紙を読むな』…。閣僚に自分の言葉で語らせる国会議論を追求してきた立憲民主が、こと中国問題になると党をあげて『紙を読め』とな!」「それこそ中国に忖度して国会議論の自主規制を呼びかけるようなもの。」
山尾志桜里氏は、日本の国会議論が中国の「怒り」によって自主規制されることを強く懸念し、むしろ脱中国依存の供給網構築や、オーストラリアとの連携強化など、政策の選択肢を広げるべきだと提言しました。
国民の反応:【山尾志桜里】氏への「賛同」が過半数
山尾志桜里氏の投稿には公開から1日で457件のリプライが寄せられ、「いいね」は8,780件を超えるなど、大きな反響を呼びました。リプライの分析では、約6割が山尾氏の主張に共感する内容でした。
賛同派の主な意見(【山尾志桜里】氏支持)
- 立憲批判の共感: 立憲民主党を「Performance(パフォーマンス)集団」と揶揄。「左翼のダブルスタンダードには呆れる」という声や、「辻元氏なら通常は『紙を読まずに答えろ!』と言うはず」という皮肉が目立ちました。
- 総理擁護・山尾氏支持: 高市総理の答弁を「本音の吐露」と評価し、山尾志桜里氏の見解が「極端な思想のバイアスがかかっていない一般国民の感覚に最も近い」と分析する声も多く見られました。
批判・異論派の主な意見
- 論点すり替え: 「話をすり替えちゃダメ。カンペまであったのに暴走して失言したのが問題だ」と、山尾志桜里氏の論点を「的外れ」と一蹴。
- 総理の無責任論: 「自前答弁で自滅するくらいなら官僚の答弁書読んどけ」と、総理の答弁の整合性や無責任さに焦点を当てる意見が約3割を占めました。
論争の行方:日本が迫られる「外交・防衛のバランス」
この一連の論争は、単なる政局の対立ではなく、日本の外交・安全保障政策のあり方を問うものです。
山尾志桜里氏の鋭い批判は、日本の政治が中国の圧力に対してどこまで「忖度」し、国会での議論の範囲を自主的に狭めてしまうのかという、**「中国政策のレッドライン」**をめぐる国民の分断を浮き彫りにしました。
「国会答弁の『本音 vs. 官僚文書』のジレンマは、外交政策の透明性を問う好機」との専門家の指摘もあり、山尾志桜里氏の投稿が火をつけた議論は、今後も日本の対中戦略に大きな影響を与え続ける可能性が高いでしょう。

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